走っている仲間がいたり、SNSなんかをやっていると、自分と走力の近い”ライバル”のような、あるいはライバルとまでは言わないけど、気になる人が結構いたりする。
普段から交流がある、ないに関わらず、気になる人がレースに出ると
(レース前日に腐った牛乳を飲んで、当日は撃沈してしまえ~)
とか(笑)
(レース当日の気温、高くなれー!そしてヘロヘロになってしまえ~)
などという悪魔の感情(笑)が、人間的にダメだ!考えるな!と思っていても、本能として湧き上がってくるww
気になる人が非常に良いレースをして、見事に素晴らしいタイムを出そうものなら…その落胆は海よりも深く(TдT) 笑
普段でも、病気になって練習が積めないと分かればニヤリ、怪我をして練習が積めないと分かれば「それみろ」と高笑い、本当に人間のクズです。
…
はい。クズとは、私のことです(笑)
そんなことは、いーんです!w それを、とやかく言うためにコラムを書いているんじゃない!ww
気になるライバルとか仲間とかって、何だか自分よりもずっと早いペースで”速く”なっているような気持ちになる…というか、実際にそうだったりします。
例えば
【例1】初フルの時期は同じ・タイムも変わらなかったのに、そこから2年経過した現在、自分とライバルはフルマラソンやハーフマラソンで大きな差がついている
【例2】自分は何年もかけてようやくサブ3.5したけど…気になる人は初フルで4時間オーバーだったのに、そこから1年で次々とPBを更新して、もう次のレースで3時間20分切りは確実
こんな感じですね。
(なんで私は、ごく僅かずつしかタイムを短縮出来ないのに…あいつは!むー!!あいつめー!!)
お、良い感じですね(笑) でも、落ち着いてください。
マラソン、言い換えると持久性運動ってマグレとか、実力から大きく逸脱した凄いタイムを1回だけでも出す、っていうのが不可能なスポーツですよね。
世界一の根性を持つ人間であっても、どんなに”ど根性”を出しても、適切なペースを大きく超えたスピードでフルマラソンは絶対に走れない。
なのでライバルが出した素晴らしい記録は、確かにその人の”実力”であるのが分かっているから、ぐうの音も出ないし…
成長スピードの”謎”が分からないから、モヤモヤする。
なんでだ!ってね^^;
結論から言えば(あくまで、例え話ですが)
背景:ライバルは元々ジョガーで、初フルの時点で10年間もの間、ゆるジョグは結構していた。初フル後にスピード練習やフルマラソンの距離を克服するための練習も開始
→推測される能力値、ビフォアー&アフター
10年ゆるジョグしていたのでランニングエコノミーを筆頭に、スピードやLTも比較的能力が上がっている状態だけど、42kmを走り切る長距離耐性やメンタルが低い状態。
この長距離耐性やメンタルは、LTのように高いレベルに到達するまでに、5年とか10年かかるわけじゃない。
なので元々ある(培うのに期間がかかるけど10年かけて少しずつジョグでも高められた)各種のある程度高い能力に、長距離耐性・メンタルが備われば、あっというまにタイムは短縮していける。
逆にLTやスピード(Vo2max)・ランニングエコノミーが低いと、いくら長距離耐性やメンタルが鬼でも、巡航スピードを上げるのに年数がかかる(徐々にしか上がらない)ので、成長はどうしてもゆっくりになる。
背景:ライバルは元々スポーツを色々とやっていた人で、そのスポーツの練習でランニングもしていたし、ダッシュを必要とするスポーツでもあったのでスピードはある。身体を動かしていた時期も長い。
→推測される能力値、ビフォアー&アフター
最初から非常にスピードが高い状態だけど、長距離耐性やランニングエコノミーは低め。
なので初フルは脚が持たずに歩いてしまい、サブ4も出来ず。
ただトップスピードやLTが比較的最初から高い
サブ4出来ていないのに、始めて間もない20分のTペースは4’15/km~4’20/kmでやっていたので、ポテンシャルの高さを確実に感じさせる。
距離耐性を付ければMペースで走れなくたって、E上限で余裕持って走ってもサブ3.5・モデレートならサブ320など、高いレベルの記録に、あっという間に手が届く。
そこから先も怪我なく順調にスピードやLT・ランニングエコノミーを磨いていけば、かなりハイレベルなランナーになれるのは確実。
フルマラソンを速く走るために、どんな能力が不足していて、その能力をグッと上げていくのにどれくらいの日数・年数がかかるのか。つまり
不足している能力の向上にどれくらいの期間がかかるのかによって、個々人のタイムの短縮スピードは全く異なってきます。
焦る気持ちが出てきたり、腐った牛乳を飲ませたくなったりするのは分かりますが(笑)、自分は自分の中にある”武器”でしか戦う事が出来ない。
その武器を磨いて、少しずつレベルアップしていけることを期待して、去年の自分を超える、毎年超え続ける、ということだけを思って3年・5年・10年と経った時に、気付くはずです。
いつの間にか、すごく高いレベルにいるな。
周りにいる、並走する人たちが、変わったな。
気にしていた人たちは、みんな全く気にならなくなったなって。
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